本の当たり年ってありますよね?
僕は今年がそうでした。
今年は面白い本たくさん発見したのでシェアしたくなった
今年は読んだ本の数こそ少なかったのですが、当たり年でしてたぶん去年はまとめブログとか書いてないんですが、今年は書きたいなぁと1ヶ月前くらいから思ってました。
ギリギリ年内、、。
では、アムロ行きまーす!
小説
まず、今年は小説の当たり年でした。
理由は明確で昔シェアハウスに一緒に住んでいた友人が今小説家を目指しているのですが、その友人に色々と教えもらっていたからです。
その彼が教えてくれる小説がすべて当たりでして、それが今年小説当たり率の向上に貢献してくれました。
エンプティー・チェア
そんな友人に真っ先に勧められたのがジェフリー・ディーヴァーの小説群。
その中でもこのリンカーン・ライムシリーズを激プッシュされました。
僕は過去に一冊目『ボーン・コレクター』は読み終わっていたものの、シリーズものだと知らずに読んでなかったのです。
リンカーン・ライムという半身不随の科学捜査官が、現場に落ちる土や何か物質から犯人の行方を探して出していく犯罪小説です。
とにかくこの小説で面白いのは、そのリンカーン・ライムの天才性。
推理小説系っておそらく「主人公の捜査能力」「物語の構造」「犯人の意外性」「物語の展開」など面白みがいくつかのパターンで分けられると思いますが、リンカーン・ライムシリーズは「主人公の捜査能力」がどの小説の中でも抜群です。
なので、基本的な楽しみとしては「天才vs天才」のバトルになります。
一冊目『ボーン・コレクター』二冊目『コフィン・ダンサー』などはまさにここだし、その後のもそういうのが多い。
ただ、この選んだ『エンプティー・チェア』は少し違って、リンカーン・ライムの天才性はいつも通りなんですが、「物語の展開」が超弩級で本当に先が読めないのです。
その友人は「ジェットコースターのよう」と表してましたが、まさにそう。
今世紀最高の犯罪小説だと思うので、ジェフリー・ディーヴァーを味合わないで死ぬのは本当にもったいないと思う。
チャイルド44
新人の中のNo.1。
これ、映画化もされたので知っている方もいるかもしれない。でも絶対小説読んで欲しいです。
なんと、この小説が小説家として第一作にあたるらしいので、天才ですね。
ソ連時のロシアを描く犯罪小説です。
物語の面白さとしては、その犯罪のうす気味悪さにもありますが、ソ連の統率環境というのがいかに異常だったかを描いている小説です。
その統率方法に隙があり、その隙によって生み出されたモンスターがこの小説の犯人なのです。
「ソ連統率の異常さ」=「犯人の誕生」なんですね。
なので、この犯人を理解するという事はソ連の異常さを理解するという事。
そして主人公はソ連の国側なわけです。捜査を続けるにはそのソ連の異常さを理解しなければ行けない、自分はソ連側の人間なのに。
と、、、いう時点で面白そうな気がしませんか?
そういえば浦沢直樹の『モンスター』は冷戦時のヨーロッパ混乱時に生まれたモンスターであるヨハンを描いた漫画ですが、少し匂いは似ているかな。
特捜部Q ―檻の中の女―
上記で描いた推理小説の面白さパターンに1つ付け加えると「キャラクターの良さ」が上げられます。
これは推理小説だけでなく、すべてのエンターテイメントに関連しますが。
この特捜部Qシリーズは
「キャラクターの良さ」☆☆☆☆☆
「主人公の捜査能力」 ☆☆☆☆
「物語の構造」 ☆☆☆☆
って感じですね。
基本的にすべてにおいてレベルが高い。
構造や捜査能力だけで言えばもっと面白いのがあるんですが、特捜部Qはキャラクターが良いんだよなぁ。愛くるしい主人公達なのです。(アニメで言うと、エヴァよりシドニア、みたいな。伝わるかな。)
その中でもこの『檻の中の女』は超異常犯罪を主人公カール・マークとシリア系の変人アシスタントであるアサドが追い詰めていく話なんですが、すっごいシリアスな犯罪現場とカール&アサドのやり取りの面白さが絶妙なんです。
犯罪部分は吐き気をもよおすほどの異常性なんですが、二人の掛け合いが笑えて笑えて、トータル読後感最高!みたいな。
激プッシュ。
鬼はもとより
これは以前にブログに書いているのでそちらをご覧下さい。
今年唯一読んだ直後にブログに書きたくなった本ですね。
「時代小説に見せかけた金融ビジネス小説」な所がミソです。
鹿の王
長い事Kindle積読してたのですが、友人が「面白かった」とシェアしてくれたので読んでみたら大当たり。
大きくカテゴライズするとSFにあたるのでしょうか?
一度世界が滅びた後の世界を描いているような世界観で自然と動物と科学の描かれ方が独特です。
まぁ、なんといっても面白さはガチの文化人類学者である作者が描く「人間と自然の共生/対立」です。
良くあるテーマなのかもしれないですが、僕はここまで高レベルで描かれた本を知りません。
3国に渡る国の戦争時(イメージはナウシカを想像してもらうと分かりやすいかも)に描かれる、主人公と鹿と狼と人間とウィルスの話。
その中に古い言い伝え(伝承)やものすごくリアルなウィルスの繁殖ルートなどが描かれて、こりゃ文化人類学者じゃねーと書けねーわって感じです。
とにかくスケールが大きいのですが、そのスケールは宇宙とかじゃないんですね。
人の身の周りにある自然や動物の深い所に行くわけです。
これぞ日本の小説って感じなんですが、読んだ方はどんな感想なのかな。
家でモクモクと読んでしまいましたが、旅の時とかに読む方が良い気がする。
『ナウシカ』や『もののけ姫』好きな人は絶対好き。
ビジネス書
HARD THINGS
これは僕がここで書くまでもないかもしれない。
今年最もビジネス書で話題になった本なのではないでしょうか?
そしてスタートアップ界隈で読んでない人皆無なんじゃないかな。
僕が学んだ事は
「立ち続けろ」
って事ですかね。
スタートアップなんて、とにかく困難な事がエンドレスで来るんだけど「立ち続けろ」と。
ポール・グレアムパイセンの言う「死なないために」に近いですね。
読む前に少し中身を知りたいという方は、今年ベンホロウィッツの記事が結構出ていたのでその辺りを読むと良いのでは。
イーロン・マスク 未来を創る男
これもスタートアップ界隈ではみんな読んでそうではありますが一応。
やっぱり経営者の自伝系は1番面白い。
その中でも僕の中で結構ベールに隠されてた男だったイーロン・マスクの本だったので、本当に面白かった。
イーロン・マスクって一言で言うと「オール・インを続けている男」なんですね。これを読むと。
キャピタルゲインで得たお金をどんどん次の事業にすべて費やしていく。
まぁ、この辺りはスタートアップ好きな人は良く知っているかもしれないですが、その中で具体的にどんな働きをしていたかはこの本を読まないと分からない。
僕は特にイーロン・マスクといえばテスラなイメージだったので、スペースXにあそこまで力を入れていると知らず、その当たりが面白かったです。
あと、「やっぱジョブスっぽいわー」とも。
基本的に目的のためなら手段選ばないので、絶対嫌なヤツなんですよね、本の通りであれば。
でも絶対成果を出す。そしてとにかくビジョンがでかすぎる。
この辺り、ジョブスの次はイーロン・マスクだ、って言われるのは分かる気がします。
ネット系スタートアップ経営者とは見ているビジョンの大きさが全く違います。
その他
アヘン王国潜入記
これは結構古い本かな。
これも長い事Kindle積読していたのですが、ふと読んでみました。
タイトルがあれですが、タイトル以上に「冒険譚」です。
現在のミャンマーにあたる国の中の政治空白地域「ワ州」で作られるアヘン製造についてのドキュメンタリーです。
ちなみにこのワ州という場所がつい20年くらい前まで首狩りの風習が残っていたらしく取材しようものなら殺されていた、と。
そして、この本の後、政治不安で入れなくなってしまい、この本のタイミングくらいでしか取材できなかったという貴重な本です。
ちなみに、ワ州へ入る手引をしてくれた人も直後に殺されたりしていて、本当にギリギリのタイミングだったようです。
アヘンという題材には国際情勢や政治、軍などが絡み、スケールの大きさがあります。
ただ、実際に作者が取材する対象の村人は本当にただの田舎のおじいちゃん、おばあちゃんなんですね。その辺りのギャップが面白い。
そして、今世紀でこんなに情報が無い地域ってやっぱまだあるのか、とも驚かされます。ラジオ見るだけで大騒ぎ、みたいな。
今も実は別の冒険譚読んでるのですが、やっぱりいいですね。世界の広さを感じられる。
本当は自分の目で見るのが良いのでしょうが、物理的に無理な地域もあるわけで、オススメです。
キッチン・コンフィデンシャル
ニューヨークのキッチンの中で行われる物語。
、、、なのですが、これ完全にギャング映画!!
入り口からして
「自分が働いていたレストランで結婚式が行われ、自分の尊敬するシェフがその新妻とレストランの裏で結婚式中にセックスしているのを見て、自分もシェフになろうと志した」
みたいな感じなんですね。
ずーーっとその調子。
しかもこれ全部実話。
料理にかける情熱、ディティールもすごいですし、ニューヨークレストラン裏事情のTIPSも面白い(たぶんニューヨークに住んでる人ならもっと面白い)。
でも、やっぱり魅力はギャング映画のような疾走感なんですねー。
ドキュメンタリーだし、しかも高給レストランという厳かな雰囲気な場所なはずなのに、舞台裏では毎日ジェットコースターな人間模様、というこのギャップ。
なんつーか「読んだことの無い本のジャンル」でした。
シリコンバレー式 自分を変える最強の食事
さて、これも結構周りで話題になってきている気がする。
定例の本屋フラフラしてたら「バシーーっと」タイトルが目に入ってきた本。
「え、これ完全に俺がターゲットじゃん」と思い、本を開いてみたらものすっごくガチな内容。
「こりゃ、軽い本じゃないわ」と思い、即買。
有名な「完全無欠コーヒー」から始まり、「脳の炎症」「反栄養素」など自分の身体をハックしてすべて試してきた作者。しかもシリコンバレーの保健局(だっけな?)などとも協力して徹底的に試しています。
基本路線は炭水化物制限なのですが、食べて良い食材とダメな食材の分類などが非常に細かく載っています。
ただ、すべて実現するのはお金と時間がかかりすぎるため、僕個人は完全無欠コーヒーだけ取り入れ、後は今まで通りの炭水化物制限をやっています。
でも、一読の価値あり。
食に関しては親友が発酵デザイナーやってたりもするので、今年は良く考えた年でした。
さて、こんな感じです。
ここに書いた本は本当に全部オススメなので、時間がある方はぜひ。
僕は今年がそうでした。
今年は面白い本たくさん発見したのでシェアしたくなった
今年は読んだ本の数こそ少なかったのですが、当たり年でしてたぶん去年はまとめブログとか書いてないんですが、今年は書きたいなぁと1ヶ月前くらいから思ってました。
今年は読んだ本の数こそ少なかったものの当たり年だったのでブログでまとめて年を越えたい。そう思って3週間くらい経ってるのでちゃんと書けるか自分を疑っている>>wato8282さんの本棚 https://t.co/sVGPYOtm2P
— 中里祐次 (@wato) 2015, 12月 7
今年読んだ本で良かったものまとめを書こうと思い立ちだいぶ経つ。書けるのか、俺。「書いたら教えますね」も何人かに言ってしまった。
— 中里祐次 (@wato) 2015, 12月 22
ギリギリ年内、、。
では、アムロ行きまーす!
小説
まず、今年は小説の当たり年でした。
理由は明確で昔シェアハウスに一緒に住んでいた友人が今小説家を目指しているのですが、その友人に色々と教えもらっていたからです。
その彼が教えてくれる小説がすべて当たりでして、それが今年小説当たり率の向上に貢献してくれました。
エンプティー・チェア
そんな友人に真っ先に勧められたのがジェフリー・ディーヴァーの小説群。
その中でもこのリンカーン・ライムシリーズを激プッシュされました。
僕は過去に一冊目『ボーン・コレクター』は読み終わっていたものの、シリーズものだと知らずに読んでなかったのです。
リンカーン・ライムという半身不随の科学捜査官が、現場に落ちる土や何か物質から犯人の行方を探して出していく犯罪小説です。
とにかくこの小説で面白いのは、そのリンカーン・ライムの天才性。
推理小説系っておそらく「主人公の捜査能力」「物語の構造」「犯人の意外性」「物語の展開」など面白みがいくつかのパターンで分けられると思いますが、リンカーン・ライムシリーズは「主人公の捜査能力」がどの小説の中でも抜群です。
なので、基本的な楽しみとしては「天才vs天才」のバトルになります。
一冊目『ボーン・コレクター』二冊目『コフィン・ダンサー』などはまさにここだし、その後のもそういうのが多い。
ただ、この選んだ『エンプティー・チェア』は少し違って、リンカーン・ライムの天才性はいつも通りなんですが、「物語の展開」が超弩級で本当に先が読めないのです。
その友人は「ジェットコースターのよう」と表してましたが、まさにそう。
今世紀最高の犯罪小説だと思うので、ジェフリー・ディーヴァーを味合わないで死ぬのは本当にもったいないと思う。
チャイルド44
新人の中のNo.1。
これ、映画化もされたので知っている方もいるかもしれない。でも絶対小説読んで欲しいです。
なんと、この小説が小説家として第一作にあたるらしいので、天才ですね。
ソ連時のロシアを描く犯罪小説です。
物語の面白さとしては、その犯罪のうす気味悪さにもありますが、ソ連の統率環境というのがいかに異常だったかを描いている小説です。
その統率方法に隙があり、その隙によって生み出されたモンスターがこの小説の犯人なのです。
「ソ連統率の異常さ」=「犯人の誕生」なんですね。
なので、この犯人を理解するという事はソ連の異常さを理解するという事。
そして主人公はソ連の国側なわけです。捜査を続けるにはそのソ連の異常さを理解しなければ行けない、自分はソ連側の人間なのに。
と、、、いう時点で面白そうな気がしませんか?
そういえば浦沢直樹の『モンスター』は冷戦時のヨーロッパ混乱時に生まれたモンスターであるヨハンを描いた漫画ですが、少し匂いは似ているかな。
特捜部Q ―檻の中の女―
上記で描いた推理小説の面白さパターンに1つ付け加えると「キャラクターの良さ」が上げられます。
これは推理小説だけでなく、すべてのエンターテイメントに関連しますが。
この特捜部Qシリーズは
「キャラクターの良さ」☆☆☆☆☆
「主人公の捜査能力」 ☆☆☆☆
「物語の構造」 ☆☆☆☆
って感じですね。
基本的にすべてにおいてレベルが高い。
構造や捜査能力だけで言えばもっと面白いのがあるんですが、特捜部Qはキャラクターが良いんだよなぁ。愛くるしい主人公達なのです。(アニメで言うと、エヴァよりシドニア、みたいな。伝わるかな。)
その中でもこの『檻の中の女』は超異常犯罪を主人公カール・マークとシリア系の変人アシスタントであるアサドが追い詰めていく話なんですが、すっごいシリアスな犯罪現場とカール&アサドのやり取りの面白さが絶妙なんです。
犯罪部分は吐き気をもよおすほどの異常性なんですが、二人の掛け合いが笑えて笑えて、トータル読後感最高!みたいな。
激プッシュ。
鬼はもとより
これは以前にブログに書いているのでそちらをご覧下さい。
今年唯一読んだ直後にブログに書きたくなった本ですね。
「時代小説に見せかけた金融ビジネス小説」な所がミソです。
鹿の王
長い事Kindle積読してたのですが、友人が「面白かった」とシェアしてくれたので読んでみたら大当たり。
大きくカテゴライズするとSFにあたるのでしょうか?
一度世界が滅びた後の世界を描いているような世界観で自然と動物と科学の描かれ方が独特です。
まぁ、なんといっても面白さはガチの文化人類学者である作者が描く「人間と自然の共生/対立」です。
良くあるテーマなのかもしれないですが、僕はここまで高レベルで描かれた本を知りません。
3国に渡る国の戦争時(イメージはナウシカを想像してもらうと分かりやすいかも)に描かれる、主人公と鹿と狼と人間とウィルスの話。
その中に古い言い伝え(伝承)やものすごくリアルなウィルスの繁殖ルートなどが描かれて、こりゃ文化人類学者じゃねーと書けねーわって感じです。
とにかくスケールが大きいのですが、そのスケールは宇宙とかじゃないんですね。
人の身の周りにある自然や動物の深い所に行くわけです。
これぞ日本の小説って感じなんですが、読んだ方はどんな感想なのかな。
家でモクモクと読んでしまいましたが、旅の時とかに読む方が良い気がする。
『ナウシカ』や『もののけ姫』好きな人は絶対好き。
ビジネス書
HARD THINGS
これは僕がここで書くまでもないかもしれない。
今年最もビジネス書で話題になった本なのではないでしょうか?
そしてスタートアップ界隈で読んでない人皆無なんじゃないかな。
僕が学んだ事は
「立ち続けろ」
って事ですかね。
スタートアップなんて、とにかく困難な事がエンドレスで来るんだけど「立ち続けろ」と。
ポール・グレアムパイセンの言う「死なないために」に近いですね。
読む前に少し中身を知りたいという方は、今年ベンホロウィッツの記事が結構出ていたのでその辺りを読むと良いのでは。
イーロン・マスク 未来を創る男
これもスタートアップ界隈ではみんな読んでそうではありますが一応。
やっぱり経営者の自伝系は1番面白い。
その中でも僕の中で結構ベールに隠されてた男だったイーロン・マスクの本だったので、本当に面白かった。
イーロン・マスクって一言で言うと「オール・インを続けている男」なんですね。これを読むと。
キャピタルゲインで得たお金をどんどん次の事業にすべて費やしていく。
まぁ、この辺りはスタートアップ好きな人は良く知っているかもしれないですが、その中で具体的にどんな働きをしていたかはこの本を読まないと分からない。
僕は特にイーロン・マスクといえばテスラなイメージだったので、スペースXにあそこまで力を入れていると知らず、その当たりが面白かったです。
あと、「やっぱジョブスっぽいわー」とも。
基本的に目的のためなら手段選ばないので、絶対嫌なヤツなんですよね、本の通りであれば。
でも絶対成果を出す。そしてとにかくビジョンがでかすぎる。
この辺り、ジョブスの次はイーロン・マスクだ、って言われるのは分かる気がします。
ネット系スタートアップ経営者とは見ているビジョンの大きさが全く違います。
その他
アヘン王国潜入記
これは結構古い本かな。
これも長い事Kindle積読していたのですが、ふと読んでみました。
タイトルがあれですが、タイトル以上に「冒険譚」です。
現在のミャンマーにあたる国の中の政治空白地域「ワ州」で作られるアヘン製造についてのドキュメンタリーです。
ちなみにこのワ州という場所がつい20年くらい前まで首狩りの風習が残っていたらしく取材しようものなら殺されていた、と。
そして、この本の後、政治不安で入れなくなってしまい、この本のタイミングくらいでしか取材できなかったという貴重な本です。
ちなみに、ワ州へ入る手引をしてくれた人も直後に殺されたりしていて、本当にギリギリのタイミングだったようです。
アヘンという題材には国際情勢や政治、軍などが絡み、スケールの大きさがあります。
ただ、実際に作者が取材する対象の村人は本当にただの田舎のおじいちゃん、おばあちゃんなんですね。その辺りのギャップが面白い。
そして、今世紀でこんなに情報が無い地域ってやっぱまだあるのか、とも驚かされます。ラジオ見るだけで大騒ぎ、みたいな。
今も実は別の冒険譚読んでるのですが、やっぱりいいですね。世界の広さを感じられる。
本当は自分の目で見るのが良いのでしょうが、物理的に無理な地域もあるわけで、オススメです。
キッチン・コンフィデンシャル
ニューヨークのキッチンの中で行われる物語。
、、、なのですが、これ完全にギャング映画!!
入り口からして
「自分が働いていたレストランで結婚式が行われ、自分の尊敬するシェフがその新妻とレストランの裏で結婚式中にセックスしているのを見て、自分もシェフになろうと志した」
みたいな感じなんですね。
ずーーっとその調子。
しかもこれ全部実話。
料理にかける情熱、ディティールもすごいですし、ニューヨークレストラン裏事情のTIPSも面白い(たぶんニューヨークに住んでる人ならもっと面白い)。
でも、やっぱり魅力はギャング映画のような疾走感なんですねー。
ドキュメンタリーだし、しかも高給レストランという厳かな雰囲気な場所なはずなのに、舞台裏では毎日ジェットコースターな人間模様、というこのギャップ。
なんつーか「読んだことの無い本のジャンル」でした。
シリコンバレー式 自分を変える最強の食事
さて、これも結構周りで話題になってきている気がする。
定例の本屋フラフラしてたら「バシーーっと」タイトルが目に入ってきた本。
「え、これ完全に俺がターゲットじゃん」と思い、本を開いてみたらものすっごくガチな内容。
「こりゃ、軽い本じゃないわ」と思い、即買。
有名な「完全無欠コーヒー」から始まり、「脳の炎症」「反栄養素」など自分の身体をハックしてすべて試してきた作者。しかもシリコンバレーの保健局(だっけな?)などとも協力して徹底的に試しています。
基本路線は炭水化物制限なのですが、食べて良い食材とダメな食材の分類などが非常に細かく載っています。
ただ、すべて実現するのはお金と時間がかかりすぎるため、僕個人は完全無欠コーヒーだけ取り入れ、後は今まで通りの炭水化物制限をやっています。
でも、一読の価値あり。
食に関しては親友が発酵デザイナーやってたりもするので、今年は良く考えた年でした。
さて、こんな感じです。
ここに書いた本は本当に全部オススメなので、時間がある方はぜひ。